マニラ在住日本人から見て気になったフィリピンのニュースをピックアップ!
セブパシフィック航空とシンガポールのタイガーエアが戦略的提携を発表した。両者の路線を相互に予約、販売、乗り継ぎができるようになる。
また、タイガーエアのフィリピン法人であるタイガーエア・フィリピンがセブパシフィック航空の100%子会社となる。
元の記事を読む→ 【2014年01月08日:FlyTeam ニュース】
フィリピンとシンガポールの大手格安航空会社が提携するというニュースです。これはビックリ。タイガーがフィリピンに法人作ってセブパにケンカ売ってましたから、まさか提携になろうとは。詳しいことは両社のプレスリリース(「セブパシフィック」、「タイガーエア」)を見ていただくとして、ここでは僕のようなフィリピン在住邦人にとっての影響を考えてみたいと思います。
まずマイナスの影響ですがないと思います。タイガーフィリピンがセブパの小会社になることによって、フィリピン国内線でのセブパの競争相手が1社減ります。ですが、タイガーのフィリピン国内の路線はごくわずかでした。タイガーがあってもなくてもそもそも大した影響はなかった。
むしろセブパにとって目下の目の上のたんこぶはエアアジアです。ゼストエアが昨年エアアジアに買収され、セブパとエアアジの価格競争が激烈化してます。ゼストが買収されてからセブパの割引プロモーションが明らかに増えてます。ってことでエアアジがいる限り、セブパが値上げに動くことはないです。
次にメリットですが、両社のコードシェア便の運行や乗り継ぎ、両社のサイトで相互のフライトの購入ができるようになるそうです。で、両社の国際線の運行路線を調べてみました。
セブパとタイガーは就航地がダブっている部分もあります。例えば香港とかホーチミンとか、セブパはマニラから、タイガーはシンガポールから飛ばしています。
ところが、ダブっていない都市がけっこうあるんです。それを示したのが左の地図です。セブパとタイガーが提携してセブパのサイトでタイガーのフライトも予約できるようになる。そうなるとセブパでシンガポールまで行って、そこでタイガーに乗り換えて、というルートが見えてきます。
もちろん今でもそれはできます。ですが提携する以上、割引プロモーションの時期を合わせたり、シンガポールでの乗り継ぎに優遇措置を付けるとか、何らかの提携効果を出してくると思います。そうやって両社の乗り継ぎを増やさないと提携した意味がないですから。
そしてタイガーの就航先ってミャンマーのヤンゴンとかバングラのダッカとかインドのハイデラバードやバンガロールとか、ビジネス的に注目されている都市が多いですよね。
ということで今回の提携、フィリピン在住邦人にとってはメリットありだと思います。タイガー便をセブパサイトで予約できるようになったら、早速試してみます!